R35GTRのブレーキフルード交換。
普段は別のクルマでサーキットを走ったりするユーザーさまのR35 GTRのブレーキ点検&フルード交換。
6PODの大型ブレーキシステム。ブレーキローターが錆びて見えますが走ればすぐ取れます。
ブレーキフルードの劣化や水分吸収が進むと「べーパーロック」いう症状が出ることがあります。
これはブレーキペダルを踏んだ感触がフワッとなり、最悪ブレーキが効かず踏み抜ける症状。
車重や速度、フルードの状態などからこれから湿度が上がり暑くなる夏は意外と起こりやすく、
予想以上に止まらなくてヒヤッとする原因にも挙げられます!
また高速道路や峠道をよく走る方のブレーキフルードには沸騰しにくい「沸点特性」が要求されます。
その目安は新品時の「ドライ沸点」や吸水状態における「ウェット沸点」、「動粘度特性」など。。
性能に応じてDOT3~5、5.1等に区別されます。
数字が大きくなるほど高性能になりますが、5以上は管理が重要になります。
DOT3でドライ沸点が205℃以上、ウェット沸点で140℃以上。DOT4はドライ沸点で230℃以上、
ウェット沸点で155℃以上、DOT5はドライ沸点で260℃以上、ウェット沸点で180℃以上と規定されています。
ブレーキフルードの劣化は湿気がヤバくその原因が「グリコール・エーテル」という主要成分で、
長期間使っている十水分を含んでくるので「ウェット沸点」性能も重要になってきます。
日本ではこれからの季節湿度90%以上になるのでブレーキフルードには厳しい季節になりますね。
サーキット走行などでは走行毎や2時間走行で交換など頻繁な管理が必要になってきます。
・・・交換前はやはり劣化が進んでいる状態
交換後は透明になります。
通常はDOT4以上の性能は不要です。